長く潜るための息止めのコツ

素潜り好きなみなさん、これから素潜りに挑戦しようという皆さん、こんにちは!

素潜りは長い時間潜れるほど、深く潜れるほどどんどん楽しくなってきます!

 

でも息って止めてもそんなに続かないよね。。。

って悲観している方に向けて、息止めのコツを伝授します!

 

この記事を読むとこんなことがわかります!

  • 息止めの基本的な考え方
  • それらに基づいた息止めのコツ
  • 息止めに向けた身体作り
  • 危険な息止め

息止めの考え方やそれに基づいたコツ、身体づくりをすることで

今までなんとなく息止めをしていた方はさらに無呼吸時間を長くすることができるはずです!

 

ちなみに私の息止め記録は陸上で3分以上、水中で1分半くらいです。

 

この記事の内容をしっかり理解して実践すれば、今まで1分くらいの息止めが限界だった人も2分以上は簡単にクリアできると思います!

是非最後までご覧あれ。

息止めで意識すること(理論編)

息止めイラスト

 

呼吸を長くとめるために意識することは3つです。

  • 多くの酸素を取り入れる
  • 酸素の消費を減らす
  • 体を無呼吸に慣らす

 

そもそも呼吸とは、体に酸素を取り入れて、二酸化炭素を吐き出すことです。

呼吸がとめると、酸素の供給が絶たれるので生命活動が停止してしまいます。

では呼吸をとめたままできるだけ長く生命活動を維持するにはどうすればいいか?

 

それは

酸素をたくさん吸って、節約すること

です。

 

息止めの根本にはこの考え方があります。

それを踏まえた上で、先の3つを解説します。

 

多くの酸素を取り入れる

息を止めたまま長く活動するためには、まず多くの酸素を肺にため込む必要があります。

 

空気中の酸素濃度は約21%と一定なので、単純に多くの空気を吸う必要があります。

多くの空気を取り込むことで、血中酸素濃度が低下する時間を遅らせることができるので、その分息止めの時間を延ばすことができます。

 

また、空気を吸う前にはしっかり息を吐ききりましょう。

肺に残っている酸素が消費された空気を吐き出して、新鮮な空気を取り込むためです。

 

たくさん空気を吸うためにはどうするかというと、肺活量を増やす必要があります。

肺活量って増えるの?って思うかもしれませんが、増えます。

もちろん体格には限界があるので肺活量にも限界がありますが、訓練すればある程度は増やすことができます。

 

私自身、息止めの練習をするようになってから肺活量が4L→7Lまで増えました。

ちなみに成人男性の肺活量の平均は4-5L程度です。

酸素を多く取り込むために

・息をしっかり吐き切ったあとにたくさんの空気を吸う
・肺活量を増やす

酸素の消費を減らす

たくさんの酸素を吸うことができても、無駄遣いしてしまっては息は長くつづきません。

体に取り入れられた酸素は、体中の臓器で使われますが、それらをコントロールするのは簡単ではありません。

 

ですが、初心者でも比較的簡単にコントロールできるのは筋肉と脳の消化器の酸素消費です。

 

脱力することで筋肉の酸素消費を減らし、頭を真っ白にすることで脳の酸素消費を減らします。

また、食事をとると消化器官が活動して酸素が消費されるので、息止めをするなら空腹のときを狙うといいでしょう。

酸素消費を減らすために

・頭を真っ白にする
・脱力する
・直前に食事を摂らない

 

体を無呼吸に慣らす

呼吸を止めて、苦しくなるのは酸素が少なくなってくるからではありません。

血中の二酸化炭素濃度が上がってくることによって息苦しさを感じます。

 

二酸化炭素濃度が上がって苦しくなるのは、酸欠で失神するよりもかなり前です。

 

体を無呼吸に慣らす

 

ということは

 

体を高二酸化炭素に慣らす

 

ということになります。

無呼吸に慣れるということは

体を高二酸化炭素に慣らすこと

・酸素をたくさん取り入れる
・酸素消費を節約する
・苦しさに慣れる

息止め時間を長くするコツ(実践編)

 

  • 多くの酸素を取り入れる
  • 酸素の消費を減らす
  • 体を無呼吸に慣らす

この3つを意識すると、自然と息止めのコツがわかってきます。

多くの酸素を取り入れるコツ

息をしっかり吐き出す

まずは息を吐き切るまで吐きます。

肺の中に残っている、酸素が使用された空気を排除するためです。

 

つまり、使い古された空気を吐き出して、新鮮な空気に入れ替えるために一旦息を吐き切ってください。

肺を広げる

多くの酸素を取り入れる、つまりたくさん空気を吸うために肺を広げる必要があります。

やり方は、おもいっきり息を吸って、止めるだけです。

 

つまり息止めトレーニングをすると自然と胸郭が広がります。

 

胸郭というのは胸を形作る枠みたいなものです。

 

注意点は、あまりやりすぎると肺を損傷する可能性があることです。

息止め程度で気胸などの肺損傷の話はあまり聞いたことがありませんが、可能性はゼロではありません。

 

特に長身やせ型の男性は自然気胸という肺に穴があく病気になりやすいと言われているため注意が必要です。

酸素の消費を減らすコツ

脱力する

人間の体には、随意筋(自分の意思で動かせる筋肉)と不随意筋(自分の意思に関係なく動く筋肉)があります。

不随意筋は脱力しようと思ってもできませんので、随意筋をしっかり脱力しましょう。

 

と難しいことを言いましたが、普通に力を抜けばOKです。

素潜りをするときは基本的に脚を使って、潜ることが多いので、上半身の力をしっかり抜くのが大切です。

頭を真っ白にする

頭を真っ白にする、と書きましたが、いきなりはムリです。

息止め中ずっと頭を真っ白にすることは難しいですが、思考を単純化することで、頭真っ白に近い状態にすることができます。

 

やり方はなんでもいいですが、頭の中で単純作業をするのがおすすめです。

例えば、九九をゆっくりやる、とか、図形をイメージし続ける、などです。

 

単純作業に集中して

・息を止めていること
・苦しいこと

を考えないようにすることがコツです。

空腹にしておく

先ほど随意筋の力を抜くと言いましたが、食事を摂ると、不随意筋である消化管の筋肉が活発になります。

これだけでもかなりのエネルギー、酸素を消費してしまうので、息止めをするときにはなるべく空腹にしておくことが望ましいです。

体を無呼吸に慣らすコツ

毎日のトレーニング

先にも書いた通り、無呼吸に慣れるためには体を高二酸化炭素に慣らす必要があります。

健康的な方であれば、2分の息止めなら数日で達成することができると思います。

 

それでも毎日トレーニングすれば、脱力、思考の単純化が洗練され、さらに長い間息を止めることが可能になります。

息止め時間を長くする身体づくり

  • 痩せる
  • 肺活量を増やす
  • 心肺機能を高める

これらのことを意識することでさらに息止め時間を長くすることができます。

減量する

体重が大きいとそれだけエネルギー、酸素を必要とします。

余計な脂肪は極力落とすようにすると良いでしょう。

ただし、筋肉がありすぎるのも酸素が多く消費されているので、息止めのことだけを考えると望ましくないです。

肺活量を増やす

肺の容量が増えればそれだけ多くの空気をためこんでおくことができるので、息止め時間をのばすことができます。

 

といっても、体格によって肺活量は限界があるので、平均以上あれば十分だと個人的には思います。

心肺機能を高める

心肺機能を向上させると、筋肉を含む各臓器での酸素の使用効率があがります。

 

普段家に引きこもっている人が1km歩くと息切れしますが、

マラソン選手が1km軽く走っても息切れしませんよね。

 

同じ21%の酸素が含まれる空気を吸っていてもこのような差がでるのはマラソン選手の方が心肺機能が高いからです。

 

酸素の消費効率が良い

二酸化炭素が産生されにくい

苦しくなりにくい

 

つまり息止め時間が長くなるということです。

 

危険な息止め

呼吸は本来生命を維持するために必要な行為です。

それをムリして止めるわけですから、下手なやり方をすれば命に関わる可能性もあることを肝に銘じてください。

一人では練習しない

息止めの練習中に万が一失神してしまった場合、命を落とす可能性もあります。

陸上であれば普通は自然に呼吸が戻るはずですが、保証はありません。

 

必ず誰かとペアでやるか、指導者の指導の上で練習するようにしましょう。

ハイパーベンチレーションは?

 

ハイパーベンチレーションとは日本語でいうと過換気、つまり頻回に浅い呼吸を繰り返すことです。

激しい運動のあとって呼吸が荒くなりますよね。あの呼吸と同じです。

 

ハイパーベンチレーションをすると血中の二酸化炭素が減少します。

そのため苦しくなる二酸化炭素濃度になるまでの時間が長くなる。

つまり苦しくなりにくくなります。(なりなり連呼してすみません)

 

ただ、これは過度にやりすぎると、苦しくないのに失神します。

もし、失神寸前まで息止めできる精神力の人が少しでもハイパーベンチレーションをして息止めしたら確実に失神します。

 

海上で失神したら、、、考えただけでも恐ろしいですよね。

 

もちろん適度にやれば効率よく息止め時間を延ばすことができるかもしれませんが、どれくらいが適度なのか見極めるのは困難なので特に初心者は絶対にやらないほうがいいです。

 

まとめ|息止めのコツ

  • 息止めの考え方
  • 息止めのコツ
  • 危険な息止め

を解説しました。

息止めはやり方を誤ると危険ですが、しっかりトレーニングすれば長く潜れるようになります!

 

その身ひとつで潜って海底散歩することの楽しさ、癒しはやったことのある人にしかわからない快感です。

是非、安全に息止め時間トレーニングをして素潜りを楽しみましょう!

では!

 

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